衆議院議員 自由民主党 高知3区 山本有二(Yuji Yamamoto)公式サイト
活動報告

住宅産業新聞 記事掲載

2014年8月29日

7月31日(木)の住宅産業新聞にインタビュー記事が掲載されました。

御高覧いただければ幸いです。

 

◎山本議員、平和で豊かな国づくりの時、住宅は王将、地方に点在を◎

 ──現在の住宅政策と経済運営についてのお考えを。

 山本 少し基本的なお話をしたいと思います。今、金融緩和政策を巡っていろいろな考え方がなされていますが、アメリカと日本の金融緩和とでは「質」が全然、違うという話です。金融緩和というのは、ご存じのとおり経済社会にお金を供給すること、流動性を高めることが基本です。

 日本の〝黒田緩和〟と言われている金融緩和は、日銀による民間金融機関が保有する国債の大量購入であり、日銀が政府発行の新規国債を買取るということを行っています。その上で、一つは銀行に融資をお願いするということであり、もう一つは政府がお金を出すということで流動性を高めるという二つのやり方で取り組まれています。しかし、銀行へのお願いは単なるお願いであり、政府が公共事業等としてお金を支出するとしても、民業圧迫とかの理由でなかなか流動性が確保されていないことになります。

 一方、アメリカの金融緩和ですが、こちらは大量に国債を保有するというやり方をメーンにはしていません。彼らがやっている流動性は、1ヵ月に3兆円のMBSを買えということです。MBS=不動産担保証券ですが、これを何に使うかというとほとんどが戸建住宅、マンション、レジデンスに使われています。オフィスビルに使われている可能性も多少ありますが、ほとんどレアケースです。3億人の人口の中で、不動産担保証券が住宅のマーケットを拡大します。購入にあたっては、保有資金で買うのではなく住宅ローンという貸し出しを中心にしたマーケットで資金を調達します。私流に言えば「アメリカ人は上げ底で立派な家に住んでいる」と思います。そのことで教育の質が高まって、家族の連帯が強まり、地域社会は安定し、NPOが活性化、寄付も多くなり社会的な貢献にもなっています。100坪もある広い庭で、爽やかな小鳥たちの声を聴きながら育っていく子供たちが良いのか、狭くて隣の声が聞こえそうな2DK、4人家族での生活が良いのか、それが問われていると思っています。

 ──暮らしや住まいが大事ということですね。

 山本 そう考えますとことは明らかです。東京の一流大学を出すために、親はなけなしの金を息子に仕送りし、息子も真面目に勉強して大学を卒業し、奉職した。やがて定年退職を迎え、子供も育って手元を離れ、東京で年金暮らしとなる。さて快適かというと、ほとんどの方が、10年後には生活保護が控えているという現実があります。東京で、一流企業で退職金をもらい、年金をもらっても、都心居住が可能かというと、現金で月々30万~50万円なければ夫婦で満足な生活ができないのではないでしょうか。月額50万円あったとして、高知や島根や熊本や仙台で生活しようとすれば、大変に裕福な生活ができます。そうした選択肢を提供しないとこの国は不幸になってしまいます。

 今の経済や住宅に対する価値観ですが、人口の36%が首都圏に住んでいます。これが正常か、異常かという判断があります。首都直下型地震というのは、30年の間に70%の確率で起こります。かつての東京は災害の地でした。明暦の大火では江戸居住者100万人のうち10万人が死亡、関東大震災でも10万人が死亡、東京大空襲では1944年に10万人が死亡しています。東京は災害の地です。2020年に東京オリンピック、パラリンピックを開催しますが、全人口の40%は都心居住になるだろうと言われています。そして、M9を上回る首都直下型地震が発生したとき、100万人、200万人の被害が起こると見られています。津波被害と火災被害、それと圧死です。このことをどう考えるかということですが、できるだけ地方に人口を点在してもらう。つまり「都心回帰」「東京集住」と言われたものを、幸せな生き方をしてもらうために、無理のない、肩に力の入らない国家にする。これが、私は最も平和で豊かな国家をつくる基になるのだろうと思います。

 ──地方回帰のためのポイントはなんでしょうか。

 山本 東京の何が大事かというと、文化や教育やエンターテイメント性が極めて高い。歴史上、教育の面から言えば東京大学、早稲田、慶応がこれほど評価された時代はない。むしろナンバースクールの卒業生に総理大臣出身者が多く、地方で教育を受けた者が多かった。大学教育は現状で仕方がないとして、地方の高校を大事にした方がよいのではないか。高橋是清は佐賀藩の藩校の先生、夏目漱石も松山中学の英語の教師でした。高校からあの先生の講座を受けたいという人が出てくると思います。100年前にできて、今なぜそうしたことができないのか。政治家や教育関係者が東京集中というエゴイズムになってきており、やがて神の怒りをかうのではないかと思っています。

 このたび、「住生活向上のための政策推進議連」を設立しました。住宅・建築は、デザインの重要性、構造の大切さがこれまで言われてきましたが、設備がないがしろにされてきました。住宅の設備はPM2・5やアトピーなど健康対策のみならず、住宅が海外市場に向かう時、改めて住宅設備の大事さがわかります。住宅は、将棋でいう王将でなければなりません。経済の中心に住宅を考えたとき、ローン金利を選択的に所得控除できる仕組みの再検討、住宅贈与の額の拡大、二地域居住への支援はどうしても必要な政策課題です。